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スマトラ島沖地震


 昨年12月26日午前8時にスマトラ島沖でマグニチュード9.0という史上最大規模の地震が発生した。この地震により発生した大津波はインドネシア、スリランカ、インド、タイ、マレーシアなどインド洋湾岸8カ国に及び、国連の発表によれば犠牲者数は最終的に20万人にも達する見込みとのこと。被災地にリゾート地が多かったせいか、観光客の撮影したビデオ映像が多数残っており、常夏の楽園が一瞬にして大波に呑み込まれる生々しい映像が日本でも繰り返し報道された。

 今回の地震のエネルギーの大きさは阪神大震災(M6.9)の約1600倍にも上るという。通常日本で地震がおきれば地震情報に続いて間髪を入れず津波があるかどうかを知らせるシステムができあがっているが、今回のケースでは地震が発生してから津波が被災地に到達するまで2〜5時間もかかっているにも拘わらず必要な防災体制はほとんど取られていなかったようである。被災地で警報システムが十分に整備されていなかったこと以外にも、観光産業への影響を懸念した当局が津波発生の可能性を認識しながらも敢えて警報の発令を見送ったことなどが結果的に予想を遥かに超える犠牲者を出す要因になったものと考えられている。

 被災地への復興支援も本格化している。1月11日には国連の支援国会議が開かれ、これまでに各国が拠出を表明した55億ドルを超える支援金の具体的な使い道について討議がなされた。日本も豪州、ドイツに次ぐ5億ドルの拠出を表明するとともに、復興支援にむけて自衛隊の派遣を決めた。ODAをはじめ日本の経済援助はとかく金銭的な援助はするが汗をかかないために印象が薄いといわれつづけてきたが、今こそ自然災害大国として蓄積してきた知見や経験を生かし、アジアにおいて目に見える形での貢献をすべきである。そのような努力が結果的に歴史認識に基づく根強い日本の負のイメージを払拭し、いい意味でアジア圏における存在感を増すことにもつながるのではないだろうか。 (終)



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