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| 「日本人の品格」 先日ニュースで学校給食費の滞納が増えており、社会問題化しているという話を取り上げていた。滞納している人の中には生活が困窮し本当に支払いができない家庭もあると思われるが、家族5人でハワイ旅行をする余裕がありながらも、意図的に支払わない親もいるらしい。支払わない理由として「義務教育下では給食も無料であるべき」というように憲法の解釈を自分の都合のよい様に捻じ曲げ、屁理屈をこねる主婦が紹介されていたが、滞納額は全国で合計数千万円と、無視できない金額に上っており、学校や自治体では、止む無く給食の質を落としたり、市民の税金でまかなったりせざるを得ないケースが頻発しているという。 自分さえよければ他人に迷惑をかけても構わない、こんな風潮が最近とみに目に付くようになってきたように思う。マンションの耐震偽装や、公共工事の官製談合の問題、企業を金儲けの道具としてしか捕らえられない市場原理主義者の出現や、認知症の老人を狙ったリフォーム詐欺商法、消費者金融の悪質な貸し付け・取立てやオレオレ詐欺、集団万引き等、ばれさえしなければ弱者をだまし、弱みに付け込むことをなんとも思わない人たちが起こしてきた昨今の事件には枚挙に暇が無い。 スポーツ世界でも最近非常にいやな光景を目にした。亀田某というボクサーの試合が行われた時のことである。試合前日の公開インタビューに、亀田はチキンを携えて現れ、減量に苦しむニカラグアの選手の前で見せびらかすようにかぶりついてみせた。非常に醜い光景だった。彼のその非紳士的な行為もさることながら、僕がいやだったのは、彼がホームという絶対的な有利な立場を利用して、孤立無援の相手に対して挑発を繰り返してきたことである。彼は卑しくもチャンピオンを目指そうかという選手である。格下の選手に対してこそ思いやりと礼儀を忘れるべきではない。彼自身の未熟さもさることながら、さらに唖然とさせられるのは、そのような下品な行為を放置し、さらにけしかける周りの大人や、パフォーマンスとして面白おかしく取り上げるマスコミの方だ。もしニカラグアの国民がこのような光景をテレビで見せられたとしたら、間違いなく日本の品格を疑い、日本人が傲慢な国民と感じるに違いない。 かつて日本の文化の象徴は礼節や慎み深さ、謙虚さや困っている人に対する思いやりにあった。最近何かをきっかけに日本人の価値観が変化してきたと感じざるを得ない。(終) 2006年5月16日 |
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