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「干支」


 古代中国では方角や時間を示すために使われていた方法として、十干(=10進法)と十二支(=12進法)がありました。日本では十干を省いた十二支だけを取り入れ、十二支で表す年を干支と呼ぶようになったと言われています。もともと十干は農業暦を反映し、作物の生長の度合いを当てはめたもの。農業と狩猟で日々の糧を得ていた当時の人々は、多くが文盲であったことから農業暦を用いるために1年を12に分けてそれを動物に当てはめたと考えられています。 12の動物とは1)子 2)丑 3)寅 4)卯 5)辰 6)巳 7)午 8)未 9)申 10)酉 11)戌 12)亥。 私達の多くは幼少の頃にこの十二支を「ね・うし・とら…」と呪文のように並べた読み方を親から教わります。これら十二支を用いて時間を表す場合は、2時間ずつ区切って時刻を表す単位として用いられました。今でも時代劇などで「子の刻」とか「丑(うし)三つ時に…」という台詞を耳にしますが「子の刻」は午後11〜午前1時を示し、子の次に来る丑の刻は午前1時〜3時になります。「丑三つ時」は丑の刻午前1時〜3時を4分割したうちの3つ目の時間ということで、午前2時〜2時半くらいを指します。 一方、方角を表す場合、東西南北はそれぞれ卯・酉・午・子に当てはまります。残りの動物は南南西や西北西などの細かい方角に当てられます。
 動物が当てはめられたことにより、昔から様々な迷信や言い伝えが存在し、現代でも占いなどに用いられています。 中でも有名な干支にある動物の順番についての言い伝えをご紹介しましょう。

 「昔、神様は"元旦に神殿へ早く来たもの12の動物達に1年交代で、その年を守ってもらい、動物の王様になれるようにする"と言いました。動物達が身支度を始めるなか、日を忘れてしまった猫はネズミに尋ねました。すると悪知恵の働くネズミは1月2日だと嘘を言います。 ウシは「私は歩くのが遅いから、皆より一足先に出るよ」と早く出発しました。その時、ネズミはウシの背中に飛び乗ったのです。早く出発したウシは、一番乗りで神殿につき、門が開いて中に入ろうとすると、背中に乗っていたネズミが飛び降りて先に神殿に入ってしまいました。こうしてネズミは1番目の干支に、ウシは2番目になりました。 ネズミに嘘を教えられて干支の仲間になれなかった猫は怒って、この日からネズミを追いまわすようになりました。」というお話です。
このお話には更に続きがあるそうです。13番目に到着した動物はイタチでした。イタチはネズミが小さくて見えなかったので、自分は12番目だと思って待っていました。しかし、神様から13番目だと言われ、イタチは嘆いてウシの背中に乗っていたネズミが見えなかったと神様に訴えると、神様はお慈悲で毎月イタチを載せてあげようということにしました。それから毎月1日のことを「つイタチ」と呼ぶようになったとか。

 日本ではその年の干支、自分の生まれた年の干支を知らない人はいないと言ってもよいでしょう。その年の干支に当たる人を年男・年女と称し、お正月や節分などで催される様々な行事に借り出され祭主をつとめます。
 2004年は申年です。外国人の皆さんも自分が何年になるか探してみてはいかがでしょう。  干支表 (終)


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