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「日本のお正月」

正月は、日本の伝統行事の中で最も重要でめでたい行事です。正月とは1月のことですが、祝う期間はふつう最初の3日間または1週間です。学校も会社も1〜2週間休みとなり、家族と暮らしていない人の多くも帰省して家族と一緒に過ごします。

 正月の起原は農耕民族として生活していた日本人が新しい年の五穀豊穣と子孫繁栄を守って下さる年神様(稲作に豊穣をもたらす神様です)をお迎えするための農耕儀礼だったそうです。 又、正月という言葉は中国から伝わったもので、正は「改める」という意味を持ち、年が改まった最初の月という意味があります。また日本では、正月は、古来「睦月」と呼ばれていましたが、その言葉は「家族が仲良く新年を迎える月である」という意味を持ちます。

 正月の習慣は地方によって異なりますが、多くの家では、門松やしめ飾り、鏡餅等で家を飾って祝います。門松は、松(古来長寿を意味するものとして尊ばれてきました)の枝を組み合わせて作った飾りに竹や梅が添えられたもので正月の間、家の前に一対置きます。またしめ飾りは正月に門戸に飾るもので魔よけの意味があります。鏡餅は大小2つの平たくて丸い餅を台の上に重ねたもので、正月には床の間に飾り、神仏に供えます。また、神社や寺に初詣でに行って新年の健康を祝う初詣でや年賀状(新年の挨拶状)などの風習や、羽根つきや凧上げなどの正月独特の遊びもあります。

 お節料理は正月に食べる特別な料理です。お節料理は見た目が豪華なことと、正月の家事を減らし女性が休養できるようにという配慮から長もちするのが特徴です。お節料理の中身にはそれぞれ願いが込められています。たとえば、鯛は「めでたい」、数の子は「子孫繁栄」、昆布巻は「よろこぶ」などです。それらの謂れに共通しているのは、「豊かに暮らせること、一族の繁栄を願うこと」です。お節料理の歴史は200年程で、お節料理が現在のような形になったのは江戸時代後半です。宮中の行事に由来しますが、のちに民間に広がり、土地や時代によって変化してきています。現代では、形式にとらわれるよりもその家庭ごとの形や盛り付けが大切にされているという傾向があります。また、お節料理と並んで正月を祝うための料理として雑煮があります。関東地方の雑煮は四角い餅を入れたすまし汁仕立て、関西地方の雑煮は丸い餅を入れた味噌仕立てというのが一般的ですが、こちらも味付けや具は地方や家庭によって違い、郷土色が色濃く出ます。

 正月とは、年が改まる時であり、その年が良い年になることを願い、神仏への敬虔な心と対人関係の言動に特別な配慮をする時です。又、いつもは遠く離れていても一年の始まりに家族や親戚が集まり、楽しい時を過ごすための伝統が溢れている日本人にとって大切な行事です。 (終)


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