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「キモノ」#1

 キモノは日本の美しい衣装として外国でもよく知られていますが、古代の着物は、埴輪に見られるような上着とズボン、女性の場合はスカート風のものをまとい、帯のようなもので結ばれていました。奈良時代には唐文化の影響を受け、平安時代になると袖が広く風雅なものが公家社会で好まれるようになり、日本独特の服装の基本ができます。武士階級が台頭した鎌倉時代を経て、戦国の世となる室町時代は日本の服装史の中で最も貧困であったようです。しかし、こうした混乱の世の中で簡略され、活動しやすい小袖といわれる現代まで伝承されるキモノが誕生しました。桃山・江戸時代に入ると豪華絢爛なものが現れ、多彩な模様を染めて自由に表現する技法の友禅染めや、幽玄かつ技術も難しいといわれる辻が花染めといった技法がキモノの世界に華やかさをそえました。

 現在、日本人はほとんど洋服で生活していますが、中には室内着を和服で過ごすという愛好者もいます。また、キモノは正装として式典や儀式の場において着用されます。未婚の女性と既婚の女性ではキモノの模様や色合いが異なり、正式な場での着用か、おしゃれ着としての着用か、目的によっても着用するキモノは異なります。
脱ぎ着が簡単な洋服に比べ、キモノは着付けによって身体に合わせるため、着衣はとても難しいものです。普段洋服で生活をしていることの多い現代人はひとりでキモノを着られる人は少なく、キモノを着る際は着付けの出来る人にお願いしたり、美容院で着付けをしてもらったりします。そのため、自分でキモノが着られるよう指導をしてくれる着付け教室なる学校も存在します。男性がキモノを着るのは、主に室内でくつろぐ場合やお正月、結婚式や式典などでしょう。男性の場合、和服の正装は羽織・袴になります。

 日常生活を洋服で過ごすようになり、染物師や友禅作家も少なくなった現代では幾つもの工程を経て作られるキモノは貴重な伝統文化のひとつです。


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