| English |
「相撲 #1」
| 相撲は古代、神様同士が「力くらべ」として相撲のような形で戦ったという伝説がありますが、歴史上の事実としては今から約1300年前、宮廷内で相撲が行われていたことが日本書紀に記されています。一方、民間では農作物の吉凶を占い、五穀豊穣を祈る行事の神事相撲が行われていました。それが後に天皇家、貴族の間でも愛好されるようになり、国家的な年占いの行事として取り入られ、単なるスポーツとしてだけでなく神事をともなった相撲として発展していったのです。このような背景から、相撲には様々な決まり事や儀式がありますので、幾つかご紹介しましょう。 土俵は、高さが34〜60cm、一辺が6m70cmの正方形に土を盛り、その中央に直径4m55cmの円を20俵の俵で作るものと決められています。土俵の屋根をよく見ると4色の房がついていますが、これは四神を表し、土俵を守る意味で祭られています。ちなみに正面から東の青房は青竜神(春の神)、南の赤房は朱雀神(夏の神)、西の白房は白虎神(秋の神)、北の黒房は玄武神(冬の神)を表しています。 力士は土俵に上がると一礼し、大きく2回四股を踏みます。この四股というのは邪気を払うための儀式です。四股を踏んだ後、土俵の下に備えられた手桶に用意されている力水で口の中をすすぎ、土俵上に塩を撒くという所作があります。これは地中の邪気を払って土俵を清め、力士が怪我をしないことを祈ることを意味します。力水や塩を用いるのには、昔から日本人には水と塩には清める力があると信じられていることによります。次に力士が互いに腰を落として向い合い、両手を前に出し、手のひらを打ち、左右に広げて手の平を返す動作があります。両手を左右に広げて手の平を見せるのは武器を持っていないことを示し、正々堂々と闘うという誓いの意思表示です。 力士は行司の指示に従って、相手の動作に合わせながら体を前かがみに低く落とし、両手をついて立ち上がる構えをします。呼吸を整え、お互いの呼吸が合ったところで同時に立ち合い、押し合い、突き合いながら闘います。勝敗は土俵の中で足裏以外の部分が土俵につくか、体の一部が土俵の外に出た方が負けとなります。 勝った力士は軍配にのせられた懸賞を受け取ります。その時に手刀といって、手で左・右・中の順で物を切るような動作をします。この所作も礼儀作法を重んじることに由来しています。懸賞は平安時代に始まり、当時は布、米、弓、刀、馬などの賞品でしたが、昭和20年代以降は米や味噌などの生活必需品が中心となり、昭和35年から一律の懸賞金が定められました。 つづく |
(C) Copyright 2003‐ JPN-MIYABI All Rights Reserved.