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「剣道」

 日本の伝統的な武道のひとつである剣道は、鎧に似た防具を着用し、竹刀と呼ばれる竹の剣を使って競います。防具は、藍染めの木綿で出来た上半身用の剣道着と下半身用には袴を身につけます。その上に相手の攻撃を防ぐために面、胴、小手、垂れといった道具を着けます。試合は板張りの床を原則とし、一辺を9mないし11mの正方形または長方形の中で行われます。試合時間は5分、3本勝負。面打ち、胴打ち、小手打ち、突き(喉頭部)を基本の技とします。 

 剣道、その源は日本刀の出現にあります。平安時代(794〜1185)初期には、騎馬戦を得意としていた部族が既に使っていたと考えられています。以降、武士の間で使われるようになり、鎌倉幕府末期には刀の製作技術は飛躍的に発展します。 室町時代(1335〜1573)後期、戦乱の世では剣術の各流派が次々と誕生していく一方で、刀の製作技術も更に高度なものが開発されていきました。 江戸時代(1603〜1867)になると、平和な時代の到来とともに、剣術は人を殺める技術から武士としての人間形成を目指すものへと変化していきます。江戸中期には剣道具が開発され、竹刀によって行う剣術の稽古が定着し、道場にて行われる試合も急速に広まります。そして大正時代(1912〜1925)初期に剣術を「剣道」と改め、武士の精神に基づく武道として確立されました。 こうして確立された剣道は「礼に始まり礼に終わる」と言われるように礼儀を重んじます。相手に対しては心から敬意や尊重を表現し、自らは良心を基本とし、正しい事を実行、反省する内面を表現することが礼の道とされています。この剣道で学んだ礼儀を日常生活で十分に生かし、心身ともに定着することで人間形成を図ることが剣道という武道なのです。
 
 剣道は他の武道と同様に、子供から大人まで幅広く親しまれています。お近くに道場があったら耳を澄ましてみて下さい。「メーン!」という練習に励む子供達の声や竹刀がぶつかり合う音が聞こえてくるかもしれません。 (終)


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